沖縄県浦添市の社会保険労務士、行政書士松本です。
前日記事にした新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金・支援金。
当時は休業の対象が、令和2年2月27日から3月31日までの間に取得した休暇等について支援対象でした。
これが対象となる休暇取得の期限が延長され、
令和2年4月1日から6月30日までの間に取得した休暇等についても支援を行う
ことが決定されました(令和2年3月31日)
制度の要件緩和や変更等が目まぐるしく、我々社会保険労務士でも情報を追いかけるのに一苦労です。
今回は新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金・支援金の延長について、その詳細が発表されましたのでお伝えします。
新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金・支援金の活用を検討している方は必見です。
休校等休業対応助成金・支援金が延長されました
小学校等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子の保護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規雇用・非正規雇用を問わず、有給の休暇(年次有給休暇を除く。)を取得させた企業に対して助成金を支援する。
助成金が創設されたのは、安倍総理大臣が全国一斉休校を要請した3月の話でした。
その後一時期は休校措置が解除になったものの、緊急事態宣言を受けて全国的に休校を実施する市町村が再度多数を占めるようになりました。
働く親は大変困った状況に陥っています。
それは休校に伴い仕事を休業をすることで、収入がダウンしてしまうからです。
そこで政府は、小学校等の臨時休校に伴う休業に対して、有給の特別休暇を付与する事業所に、助成金での支援を延長することにしました。
延長については、令和2年4月15日現在では以下の通り。
- 特別休暇の取得期間は、令和2年2月27日から令和2年6月30日まで
- 申請期間は、令和2年9月30日まで
取得期間、申請期間ともに延長されています。
申請の流れについて動画が公表された
小学校休業等対応助成金の制度が発表されたあと、
「会社が国の助成金を利用してくれない」
という労働者の相談がニュースとなりました。
上記の記事では事業主の持ち出し負担があることや、人手不足で会社が労働者を休ませたくない思いがあると述べられています。
私は、「助成金の申請がなかなか簡単ではない」ということも理由の一つにあるのではないかと考えています。
政府も助成金の申請が十分に広がっていないことを懸念してか、助成金の概要や申請書の書き方、申請方法を動画で紹介することを始めました。
小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援のための新たな助成金を創設します(厚生労働省HP)
のなかほど、「NEW 動画を作成しました!!」に動画が示されています。
この動画を見ながら、申請書を記入することができるので、だいぶ申請しやすくなったと思います。
申請書の記入例が示された
令和2年4月15日現在で、延長特例の「支給要件、申請手続き等のご案内」はまだ示されておりません。
しかし、大変参考になる「申請書類(記入例)」が公表されております。
申請動画、記載例ともに厚生労働省HPにて掲載されています。
小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援のための新たな助成金を創設します
(厚生労働省HP)
申請動画、記入例を参考にしながら、一つ一つ記入していけば、申請書の作成に対する会社負担は減ると思われます。
制度の活用を検討している会社、個人事業主は厚生労働省のHPをチェックしてみましょう。
支給要領の確認を忘れずに
助成金の申請では、リーフレットやパンフレットを見て、
「申請利用できる!!」
と思ってしまいます。
しかし、実際の支給については要件が細かく記載された「支給要領」に基づいて、審査手続きが進められます。
これは助成金全般について言えることです。
リーフレット、パンフレットの確認だけではなく、ぜひ「支給要領」もチェックしましょう。
小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援のための新たな助成金を創設します
(厚生労働省HP)
の下の方、Q&Aの上申請様式のところに掲載されています。
文章ばかりで読むのはきついかもしれませんが、この支給要領に基づいて助成金の申請手続きがおこなわれるので内容をしっかり確認することは大切なことです。
申請書もエクセル版、PDF版の2種類が用意されています。
手書き、PC入力どちらも可能です。
申請書の提出は郵送にて
申請については、延長前と変わらず全国を4つのブロックに分けて郵送での対応となっています。
送った・送られていない、というトラブルを避けるためにも、配達記録が残る方法で郵送しましょう。
問い合わせは、「学校等休業助成金・支援金受付センター」へ
受付時間:9:00~21:00(土日・祝日含む)
TEL:0120-60-3999
土日も対応しているのは助かりますね。
まとめ
今回の記事では、新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金・支援金の延長について書きました。
国の緊急事態宣言対象地域が全国に拡大されても、新型コロナウイルス感染者の拡大は収まる気配がありません。
この調子では5月の連休明けに学校が再開されるか心配です・・・
今後は休校に対応する労働者個別の休業ではなく、事業所の一斉休業ということも増えてくるでしょう。
事業所の休業に対応できる助成金は、「雇用調整助成金」です。
当ブログでは雇用調整助成金についても記事にしていますので、気になる方は下記新型コロナ関連記事一覧をご覧ください。
最後に。
助成金の申請には日ごろの労務管理を適正におこなうことが必要です。
今後も続く働き方改革の推進、助成金の申請代行を専門におこなうことができる「社会保険労務士」の資格に、今注目が集まっています。
私は通信教育を利用して働きながら社会保険労務士の勉強をし、合格することができました。
時代に左右されない独立開業できる資格として、あなたも社会保険労務士を目指してみませんか。