こんにちは、沖縄の社労士行政書士の松本@officegsrです。
今回は、
「補助金」「助成金」のメリットデメリット
について解説したいと思います。
補助金・助成金制度の管轄の違いや制度の違いについて解説した記事もあるので、あわせてごらんください。
今回のポイントはこちら
「補助金助成金のメリットデメリットをかしこく理解し、申請から資金繰り、受給まで失敗しない計画を事前に準備しよう」
です。
補助金助成金のメリットデメリットについて知りたい方は必見です!
補助金、助成金のメリット、デメリット
補助金・助成金のメリット
まず補助金、助成金、どちらも「現金が支給される」という意味では会社のキャッシュが良くなるので魅力です。
助成金でいえば、支給要件を満たせばほぼ支給決定されるのが助成金のメリットです。
補助金の場合は、計画に応募して審査のうえ採択されないといけないというのがあります。
逆にいえばしっかりとした計画が作成できれば、多くの会社が公募にチャレンジすることができることが、補助金のメリットです。
あと「支給されたお金は返さなくていい」
融資の場合は実行された後期限がきたら返済していかないといけないのですよね。
補助金・助成金の場合は、支給されたお金は国に返済しなくて良いのです。
ただし、不正受給などが発覚した場合は、返還しないといけません。
補助金・助成金のデメリット
補助金、助成金に共通して「必要な分だけ満額支給します」というのはあまりありません。
上限額が決まっていたり、「3分の2まで」などの補助率、助成率が決まっているのが多いのです。
助成金でいえば、要件を満たせばほぼ支給されるということでしたが、逆に要件に合致する会社しか申請できない、活用できないというのはデメリットです。
補助金、助成金の共通のデメリットでは、交付決定がでても「お金の振り込みは実績報告の後」になることです。
そのため、補助金・助成金が振り込まれる前に融資を受けるなどして資金を確保し、設備投資したり雇用環境の改善を実施しなければなりません。
よく「資金繰り改善のために補助金・助成金を活用したい」という相談を聞きます。
しかし、先ほど述べたように「補助金・助成金の支給金額の振り込みは、お金の振り込みは支給決定、計画実行、実績報告とけっこう時間がかかりますよ」と実態を伝えるとあきらめる方も多いです。
融資の場合は、融資が決まったらすぐに実行されるのが融資のメリットです。
補助金によっては、途中で進捗の分だけ支払われるものもあったりしますが、多くの場合は実績報告をした後からの支給です。
キャリアアップ助成金などは、早くても支給申請は採用から1年以上あと、そこから審査ですから審査機関が混んでいると取り組みから支給決定まで1年6か月近くかかることもあります。
お金の振り込みはあと、これが補助金・助成金の大きなデメリットです。
支給決定後の調査
補助金・助成金は、
「お金が支給されたらあとは一切関係ない」
ではなく、基本的には決められた期間、関係帳簿を保存しておかなければなりません。
これは後日、不正受給などがなかったか調査が行われるためです。
これが会計検査院の調査に当たったりすると、隅から隅まで書類の隅々をチェックされることになるので、とても大変です。
この受給後の調査が実施されるときには必ず調査を受けなければいけないというのは、大きな負担です。
まとめ
今回は補助金、助成金のメリット・デメリットについてお話ししました。
補助金、助成金を活用するうえで一番気を付けたいことは
「補助金・助成金をあてにしないこと」
だと思っています。
「あてにしないでどうするの?」と思う方もいると思います。
しかし、補助金・助成金は、原則審査があって要件を満たして初めて支給が決定されるのです。
実績報告で万が一要件を満たさない場合、補助金・助成金が支給されないことは、実際良くあります。
補助金で「交付決定」を受けたら、あとは必ず支給されるとは限らないのです。
例えば、計画と異なっていたり要件で認められない購入方法であったりすると、支給されません。
補助金・助成金を活用したい、という場合にはそもそも補助金・助成金を使わなくてもその設備投資、雇用環境改善をやるつもりだった、という考えでやった方が良いと伝えています。
「100%補助金出ますよ」
「助成金これだけもらえますよ」
というのは、しっかり要件を見て自社にも当てはまるのか確認しましょう。
そして資金繰りが必要であれば、融資の相談も視野に入れましょう。
補助金の相談であれば、地域の商工会やよろず支援拠点、認定経営革新等支援機関などで相談できます。
経済産業省の「ミラサポプラス」というサイトでも補助金の情報がまとめられていますので、おすすめです。
雇用関係助成金の相談であれば、地方の労働局や、地域によっては専門の「助成金センター」を設置している労働局もありますので、まずはお近くの労働局のサイトもチェックしてみてください。
本日も最後までご覧いただき、ありがとうございます。