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相続・贈与|「贈与」についてわかりやすく解説する

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相続・贈与|「贈与」についてわかりやすく解説する
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こんにちは、行政書士の松本@officegsrです。

今回は「贈与」について、簡単に概要をお話しします。

よく相続税の対策として生前贈与があげられています。

しかし、最近では税制改正の議論でこの生前贈与を相続財産に加算する期間の延長が出てきています。

そこで、まず贈与とはどういったものなのか、というのをしっかりと理解し、相続対策や親から子に対する日ごろの財産移転の活用について考えていきましょう。

今回の記事をご覧いただくことで、「贈与」の概要について理解することができます。

贈与について知りたい方は必見です。

今回の記事でわかること

  • 贈与の意味と贈与契約
  • 贈与契約は撤回できるのか

動画での解説はこちらです。

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贈与とは?

贈与とは?
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贈与というのは漢字で書くと、

「贈る与える」

ということで、意味的には

「ある人からある人へ何かしらものをあげる」

ということです。

この「あげるもの」は

  • お金
  • 土地
  • 建物

などの財産であることが一般的です。

たとえば、成人して結婚した子どもが

「家を買いたい」

というときに、「親が頭金の300万円を出してあげる」などがありますね。

で、この「贈与」というのは法律的には

「贈与契約」

と呼ばれます。

「贈与」は、「法律上の契約」なんです。

ちょっとくわしく言いますと、

一方の当事者が財産を無償でつまり「ただ」で、相手方に与えると言う「意思」を示し、「あげます」という意思をその相手方が「もらいます」と承諾することによって成立する契約

です。

民法ではこれを

「無償契約」(むしょうけいやく)

といいます。

無償契約というのは、簡単にいうと「タダであげます」と言えばイメージしやすいでしょうか。

ちなみに「有償契約」(ゆうしょうけいやく)というのもあります。

これはお店で「スマホを買ったらお金を渡す」というように、そのやりとりになんらかの経済的利益が発生する契約です。

また「対価的関係に立つ債務を双方が負担し合う関係にない」ということで、

「片務契約」(へんむけいやく)

とも言います。

お店でモノを買ったらお金を払う義務がありますよね。

贈与の場合は「一方的にあげて終わり」です。

片方だけが対価を相手に与えます。

また、「契約」という扱いですので、なにかしら契約書が必要なのでしょうか。

実は、贈与契約自体は書面の以外に「口頭」でも成立すると認められています。

要するに「口約束」です。

お互いの合意だけで効力が生じる契約を

「諾成契約」(だくせいけいやく)

と言います。

ただ、書面で締結した贈与契約は口約束などの書面によらない贈与契約よりも効力が強くなっています

そして、書面によらない贈与でも、履行の終わった部分は撤回できないことになっています。

例えば、

「100万円あげるよ」

という口約束をして、すでに50万円をあげたとき、

「やっぱ100万あげたくないから返して」

と言っても、すでに渡した50万円の贈与は撤回できません。

しかし、この場合は「あれは100万貸したんだ!」という主張をされる可能性もあるので、仲がいい間柄でも、贈与契約はやはり書面で契約をおこなったほうが良いですね。

また、子どもの住宅ローンを親が子どもに代わって返済すると言う場合も、贈与に該当します。

子どもに直接お金を渡す行為ではありませんが、子どもの借金が免除になることに該当するため、考え方としては、贈与をおこなったことになるんです。

贈与契約の成立時期

贈与契約の成立時期
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贈与契約はお互いの合意だけで成立する「諾成契約」です。

「諾成」つまり「承諾があったときに成立」

ということは、「あげます」「もらいます」と言った瞬間に成立してしまいます。

これが、必ずしも書面等で契約をしなければらならないというわけではなく、口約束でも契約が成立するすごいところです。

しかし、きちんと書面で贈与契約をしておかないとさまざまな問題が発生することが懸念されます。

贈与契約は解除可能?

贈与契約は解除可能?
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民法550条では

「書面によらない贈与は各当事者が解除することができる。ただし、履行のあった部分についてはこの限りでない」

と定めています。

これは「書面によらない贈与は各当事者が解除することができる」の反対解釈で、

「書面で贈与契約がなされた場合は、各当事者は原則としてその贈与を解除することはできない」

こととされています。

しかし「書面によらない贈与」つまり口約束での贈与については、各当事者、特にモノをあげた側である「贈与した側」の解除する権利が認められています。

その理由は次の2点です。

贈与者がついうっかり贈与することをとめるため

例えば、夜のお店で男性が女性に

言軽男
言軽男

「このロレックス君にあげるよ」

なんて簡単に口で言っても相手が

喜貰子
喜貰子

「わーうれしい、もらいます!」

と言えば、贈与契約は成立してしまいます。

しかし口約束で時計を渡す前であれば

「あれはじょうだんでした、ごめんなさい」

と撤回できる場合があります。

「あげる」と「言った・言わない」の争いを避けるため

さきほどの場合は明確に「あげる」と言ったのはわかりますが、そもそも「わたす」と言われたりだとかあげるのか売るつもりなのかよくわからない、ということもありますよね。

文書に寄らない口約束の場合は、不必要な争いをさけるためにも、口で言っただけでは解除が可能です。

これは、贈与が成立するためには贈与者の「あげます」という意思を明確にする必要がある、ということです。

こうした理由から「書面による贈与」というのは、必ずしも「贈与契約書」というように「第1条甲と乙は~」のように「契約書」の形式をとる必要なく、贈与者のちゃんとした「あげます」という意思が文面から判断できる程度のもので足りるとはされています。

ですが、もらう側としてはきちんといつどのような形で贈与が行われるか、というのは契約の形で書面で残した方がいいでしょう。

「あげるといったけど10年後だよ」なんて言われかねませんからね。

いついつまでに引き渡す、ということまではっきりさせた方がいいですよね。

また「書面によらない贈与」であったとしてもすでに贈与が終わってしまった部分については解除をすることができません。

これを

「履行が終了した」

と言います。

これはすでにあげたものは、たとえ半分であったとしても、半分までは贈与者の「あげます」という意思表示がはっきりしているからです。

そこで不動産の場合を考えてみましょう。

「私の家をあなたにあげます」という贈与の話があったとします。

不動産というのは「那覇市首里1丁目1番地の建物は沖縄太郎のもの」というように不動産の所有者について「登記」が公示されています。

この「登記」は法務局で見ることができます。

不動産の「名義」みたいなものですね。

過去の判例では、

「不動産の引き渡しはあるが、登記がされていない場合」つまり「建物はもらった人に引き渡しはされているけど、登記すなわち名義が変更されていない」

「不動産の移転登記はなされているが、引き渡しがされていない場合」すなわち「名義は変更しているが、建物はまだ引き渡していない」

というのはいずれの場合でも、約束を実行したとみられ「履行が終了した」ということで解除ができない、とされています。

ただし「農地」はちょっと注意が必要です。

農地の所有権の名義変更には農業委員会や知事の許可というのが必要になります。

過去の判例では「知事の許可があって贈与の効力が生じる」と判断されています。

そのため、農地=土地を先に相手に引き渡していても、贈与の効力は生じない、とみられます。

まとめ

まとめ
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贈与ってナニっ?

今回のまとめとしては、

  • 贈与はお互いのあげます、もらいますと言う意思があって成立する
  • 贈与契約は口約束でも成立する。ただし、口約束の場合契約の解除ができることと、すでに履行が終わった部分は履行が終了したと見られる
  • 建物などの不動産は「登記は済んでいないが引き渡した」「登記は済んでいるが引き渡していない」場合はすでに履行は終了したとして解除ができない、という判例がある

でした。

のちのちの紛争予防のためにも贈与契約というのは書面で残した方が良いですね。

一般的な契約書の作成は行政書士の業務ですので、契約書の作成を専門にやっている行政書士を探しましょう。

また、判例というのはある程度の指標にはなりますが、裁判を起こした当事者の事情や、契約の内容など個別の事情で判決はどうなるかわかりません。

そして、「贈与する・しないの紛争が発生している」場合は、紛争性のある事案は弁護士の業務となりますので、弁護士に相談することをおすすめします。

税制改正で生前贈与を相続財産に加算する期間の延長が話題にあがっていますので、生前贈与を検討している方は、今後の議論の動向に注目です。

本日も最後までご視聴ありがとうございました。

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